地域の行事

 毎年盆暮れ正月などに依頼される昔ながらの行事に参加しました。私たちは二次受け業者のようなものでありながらゲストでもあるという状態で、行事の盛り上げを担いながら歓待を受けます。

 演奏後は昭和そのものの余興にお付き合い・・というのは私だけで、同行者は皆と一緒に本気で楽しんでいます。いつも一番楽しんでいるのはヒマリさん。見習いたいです。

 ヒマリさんはジャンケンが強いです。私も子供の頃は得意でした。ジャンケンは運なので得手不得手の話ではないのではないかとお考えの方も居られるかと思いますが、実例としてお話ししますと、私は総数1200名の中からの勝ち抜き戦となるジャンケン大会を、二年連続で制したことがあります。もちろん運が良かっただけかもしれません。当然のことながら、そんな特技に実生活での利点は無いでしょう。しかし、長い人生の中では稀に役立つこともあるものです。

 詳細は伏せますが、だいぶ昔、新宿で希覯な某コンサートがあり、チケットは早期完売。当日、諦めきれない人がチケット目当てで会場近くにたむろするものの、高騰を見込んだダフ屋の方々は急遽セリ場を開設。驚くべきことに落札額が25万円以上となっている状況で、私はただその場を眺めておりました。その後、私も含め、購入できなかった人が、せめて漏れ聞こえる音だけでも聴こうと会場ロビーに集まっていたところ、見かねた主催者から、関係者向けの余剰チケットが7枚あるので、この場でジャンケンをして勝った人に定価で販売するとの話がありました。一気にどよめく群衆。見渡すと人数はおおよそ100人程度でしょうか。この人数なら勝ち抜けられると思いました。

 本来、ここに集っているのは同じ趣味を持つ仲間たちです。その仲間同士が一瞬にして敵となる残酷な闘いが始まろうとしています。思いがけず訪れた、この世界の縮図のような展開に、名状し難い不思議な感覚を抱きました。もし悪行の限りを尽くしていたような人間が居た場合、結末は「蜘蛛の糸」となるのでしょうか。ほんの僅かな時間の中で様々な考えや感情が浮かび上がります。会場では演奏が始まったようで、人々の歓声が聴こえてきます。時間がありません。

 この時の興味深い思い出としては、勝負の前からあちこちで交渉の声が聞こえたことです。かくいう私も交渉を持ち帰られた一人です。対戦相手曰く、「貴方は何処からお越しですか?私はこの日を何年も心待ちにし、お金をためて仕事の休暇を取り九州から電車でやってきた。どうか10万で勝ちを譲って欲しい。」私は、それは皆同じであり、お金の問題ではないので「ジャンケンで勝負しましょう。」とだけ言いました。その時、相手が見せた絶望の表情は今でも覚えています。気の毒ではありましたが、これは正念場なのです。(勝負の前から負けが決っているような表情でしたが、そもそも、相手にも勝つ可能性はあったのです。)

 結局、先方も覚悟したようでジャンケン勝負となりました。そして、前述の如く勝ち抜けた私は、落胆する群衆による怨嗟の声を背中で聞きながら、歓喜の渦に包まれた会場内へと駆け込んで行ったのでした。特技?が活かされた瞬間でした。

 このように、ジャンケン以外でも、逆上がりが上手だとか、サクランボの枝を口の中で結べるとか、およそ何の役にも立ちそうのないことでも、ある日、窮地を救う一策となることがあるかもしれません。もし暗算が得意だったとしたらどうでしょう。それは何らかの大きな実利に繋がりそうです。では「歌」や「演奏」はどうでしょうか・・・

 と、想いつくまま書いていたら、だいぶ長文になってしまいましたのでそろそろ切り上げます。年寄りの思い出話はサーバー容量の無駄遣いにしかなりませんから。


 肝心の記録を記さねばなりません。今日もヒマリさんの歌声は素晴らしく、メンバーもスタッフも会場の皆さんも楽しそうでした。この日集まった皆さんも、ブログをご覧いただいている皆さんも、健康で長生きしてほしいと思います。

天候も良く、気持ちも晴れ晴れ。行きも帰りも足取りが軽いです。

2023年12月10日(日)11:00-11:30

サントワマミー
The girl from ipanema
L’anamour
Elaeudanla Teiteia
黒ネコのタンゴ
La plus belle pour aller danser
夢見るシャンソン人形
水色のワルツ

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カテゴリー: Concert

作成者: Az

アコースティックバンド Premier Ensembleのブログです。